三十年代

総力戦体制とシステムの支配

1959年に筑摩から出版された『近代日本思想史講座』の第一巻を読む。家永三郎を責任者として、鶴見俊輔、猪野謙二、橋川文三などが分担して執筆している(前書きは竹内好が書いている)。一番おもしろかったのは、藤田省三による第三編第三章「天皇制のファ…