小説

を書くということ

これは言葉にしてしまえば、何をいまさらという程度の文学史的常識なのかもしれないと思うが、一応書いておく。平林たい子『砂漠の花』第一部を読んだ。たい子の文学的自叙伝である。そこで主人公の少女は、さまざまな経験をつみ、社会の諸相を「観察」する…

イアン・ワット『小説の勃興』

大学図書館をぶらついていたら、イアン・ワットの小説の勃興があったので借りてきて読んでいる。なにしろこうした欧米の理論書が、それも日本語の翻訳がおいてあるのは稀なのだ。実はだいぶ前に原書: The Rise of the Novel: Studies in Defoe, Richardson a…