平野謙

前準備のつもりで、平野謙の『昭和十年前後』。
これがすごくおもしろい。まじでやばい、と思いつつ、しかし平野謙を本気でおもしろがっている自分の方がやばいだろう、と気づく。自分もついに(昭和文学)オタクになったかという気持ち。どちらかといえば、そういうものとは遠い性分だと思っていたのだが*1
この本を読んでいると、平野謙という人はつくづく馬鹿じゃなかろか、という気持ちになってきて、数年前なら、何でこんな町役場にでも勤めてそうな人が(問題発言)、時代を代表する批評家でいられたのだろうと思ったのだけど、今は、その馬鹿の芸に感動してしまう。つまり俺が馬鹿になったのか。

*1:もちろんこの世界には超人的にオタク的な人というのは山ほどいるわけで、僕などオタク以下でしかない。ダメなオタクってなんていうんだろう。ダメヲタ?まんまじゃん。