2006-04-15から1日間の記事一覧

システムと多様性

松永正義氏の語録をもうひとつ。今度は「台湾から見た中国ナショナリズム」(『現代思想』2001.3)より。 松永氏は、まず中国の多元性を強調する。民族、言語(これは漢民族のなかでの言語の違いを含む)、文化、遺伝子レベルまで、中国社会はきわめて多様性…

民衆のいないナショナリズム

松永正義「日本における台湾研究の歴史的位置」(『ポスト〈東アジア〉』)より。 七〇年代は高度経済成長の時期で、それにともなって台湾の社会構造が大きく変化する。農業の占める割合が減って、サービス産業が増え、中産階級がふくらんでくる。そうすると…