2006-07-07から1日間の記事一覧

問題点

ある若者が、社会変革の必要性、マルキシズムへの牽引を感じたとしても、なぜ彼は芸術面では通常作家、政治面ではマルキストというふうにふるまうことはできなかったのか。 いわゆる同伴者作家に限らなくても、社会主義への必然的な移行を認めつつ、自分はマ…

中野重治「汽車の罐焚き」

この作品がナルプ解散前に書かれていたら、蔵原惟人もプロレタリア作家の「労働の嫌悪」を嘆かないでもすんだだろう。 しかし、この作品は生産現場をもっともヴィヴィッドに描いた傑作であるとともに、プロレタリア文学理論への批判にもなっている。 この作…