民芸運動

「芸術作品の根源」より

ハイデガーを読んでいて、次のようなフレーズにぶつかる。もちろんハイデガー的な形而上学的な深み(いかにもロマン派的な思わせぶりともいえる)はないものの、柳の述べていたことと、ハイデガーの道具論はほとんど重なるように思う。 この道具(農婦の労働…

民芸と時代性

一般に柳は大正的な思想家と目されがち(実際そうなのだが)にしても、民芸というコンセプトが明確化され展開されていくのは昭和期である。「下手ものの美」が1926年、「工芸の道」連載が27年から。 伊藤徹『柳宗悦 手としての人間』p178 東大安田講堂の設計…