2006-04-14から1日間の記事一覧

まったく、同感です。

溝口雄三「日本人にとって中国研究とは何だったのか?」 日本人の多くが中国の「体制」をほとんど日本の空間意識で、感覚していますね。中国では「体制」が隙間だらけで、官僚個人の権限領域つまり「人治」の問題とみなしうることを、日本流の組織的な体制感…

中国、八十年代の思想風潮

賀照田は、自分の知的な歩みをふりかえってこう述べている。 私自身の見聞からいうと、八〇年代中期以降、中国革命と社会主義の実践を否定する空気が、少なくとも北京の大学界では主流を占めた。しかしその空気は、革命と社会主義の歴史に対する精緻な分析に…

韓国の「民族主義」

同じく、「ポスト〈東アジア〉という視座」より、陳光興の発言。この台湾の批評家は、韓国のナショナリズムが東アジアでもっとも強烈なものであり、そこにはマッチョな体質や父権制などがみられると留保した後でこういう。 韓民族が民主を堅持していること、…

「ポスト〈東アジア〉という視座」より

孫歌、白永端、陳光興編『ポスト〈東アジア〉』所収の三人の対談より、印象的なところをピックアップ。 孫歌 正直に言うと、東アジア問題を語るとき、中国をその中に完全な形で放り込むことはできないのです。中国東部の漢民族による儒教地区だけが東アジア…