社会

イスラエルvsレバノン

棺の数 ↓ http://www.moiz.ca/coffin.htm

『不安型ナショナリズムの時代』

高原基彰『不安型ナショナリズムの時代 日韓中のネット世代が憎みあう本当の理由』を読む。 大枠において、著者の議論に同意することができると思う。著者の考えは、きわめて単純なふたつの認識を組み合わせたものだ。 1、現在ネットなどで見られる嫌韓、嫌…

「国体」という観念

(昨日のつづき) 「国体」というものが、大きくいえばこの天皇制権力のきわまりなき無窮性・国民の生の空間すべてを包摂するまでの全体性を指示するものだったとしても、ではこの言葉が正確に何を意味するのか、を明瞭に述べることができたものはまれだろう…

松本清張『二・二六事件』

(昨日のつづき) 松本清張『二・二六事件』を数日前に読んだ。もともと「昭和史発掘」として週刊誌に連載されたうち、後半部のみを独立させたものだが、それでも全三冊、厚さにして15センチに及ぼうかという大著になっている。 二二六について書かれたも…

橋川文三の「戦争責任を明治憲法から考える」(著作集5)を読んでいて、次のような箇所が印象に残った。橋川の子供時代の話、昭和8年のことだが、母親が皇太子生誕のニュースを聞いて、泣き笑いをしていたという。その映像を通して、彼の生活に天皇制が入…

韓国の「民族主義」

同じく、「ポスト〈東アジア〉という視座」より、陳光興の発言。この台湾の批評家は、韓国のナショナリズムが東アジアでもっとも強烈なものであり、そこにはマッチョな体質や父権制などがみられると留保した後でこういう。 韓民族が民主を堅持していること、…

アメリカの院生組合 NYUの場合

4月3日のエントリーで書いたように、今NYU(ニューヨーク大で、ティーチング・アシスタント(TA)やリサーチ・アシスタント(RA)の院生たちによるストライキがつづいている。エントリーやコメントを書きながら、日本でこのようなことが起きない理由は何な…

ガンジー主義の可能性

femmeletsさんの日記で紹介されている、ダグラス・ラミス・鶴見俊輔の『グラウンド・ゼロからの出発?日本人にとってアメリカってなーに』(光文社)の一節。 ラミス この間、たまたまガンジーについての本を読んでいたんだけども、一九一九年、インドがまだ…

NYU Teaching Assistantストライキと国際民主主義基金

デモはフランスだけで起きているわけではない。 昨年10月から、ニューヨーク大学(NewYork University,以下NYU)で、院生非常勤講師のストライキが続いている。アメリカでは多数の大学院生が、ティーチング・アシスタント(TA)やリサーチ・アシスタント(R…